パイピングとピンタックのブラウスの縫い方が易しく理解できます

パイピングとピンタックのブラウス パイピング

パイピングの縫い方が自分なりに検証

この記事はパイピングを縫うにあたり、何をしたら失敗しないのかについてまとめてあります。

  1. パイピングの裏側がぐちゃぐちゃになってしまう理由
  2. パイピングの理論を理解するにはトリミングがいい
  3. パイピングはバイヤステープの出来栄えで全てが決まる
  4. パイピングに使うバイヤステープはその場所に応じた隙間を作る
  5. パイピングの裏側を逃げ出させないために、どうするのか
  6. パイピングのプレタポルテ的なふんわり甘く仕立てるには、先端をアイロンでつぶさないこと

以上について書いてあります。

パイピングの裏側がぐちゃぐちゃになってしまうのはなぜか

講座を始めようと考えだしたころから、多くの方からパイピングが縫えないというお悩みをお聞きします。

質問も多数いただきました。
ベルト付けよりも難しいのが実はパイピングなので、そう簡単にパイピングを縫い上げることは出来ないのです。

しかし本などの型紙の多くは、パイピング始末をしているため、どのようにしたら簡単に失敗をなくせる仕組みが教えられるだろうかと、半年以上も悩んできました。

パイピングの練習ができるのは裏側にバイヤステープを縫いつけるタイプ

裏側にバイヤステープを縫いつけるのは、私と取引をしているメーカーでは、パイピングに対し混乱しないように「トリミング」と区別されていました。

バイヤステープ

このように身頃に縫い代を付け、バイヤステープを裏側に貼り付ける仕立て方のことを、パイピングと分けてトリミングと呼んでいました。

パイピングとピンタックのブラウス
(衿ぐりは落としミシン)

パイピングとピンタックのブラウス
(袖口はコバステッチ)

トリミングに対し、パイピング始末はバイヤステープが身頃の縫い代をぐるっと包み込む形なので、裏側に貼り付けるトリミングは明らかにレベルが違い、難しさもアップします。

しかし、前にもお知らせしたように、バイヤステープを縫い代の幅で作ることが出来ると、縫いつけるのが格段に難関だったハードルが下がり、実に縫いやすくなってくれました。

パイピングにするバイヤステープにも同じ方程式が応用できないだろうか

トリミングするためのバイヤステープは、縫いつけ側とステッチ側の二か所の折りに対して、生地の幅を調整するだけで済みます。

画像を見てもらえば、一目瞭然です。

バイヤステープ

縫いつけた側と、ステッチでこれから縫われる側の二か所です。

パイピングとピンタックのブラウス

ところがパイピングでは全く違います。
バイヤステープの表側を、出来上がりに裁断した身頃に乗せて縫いつけます。

そしてぐるっと身頃の先端をバイヤステープで包み込んんだ上に、裏側へバイヤステープを回しこんで、さらに縫い代も中にしまわなくてはなりません。

しかも内部へキレイに折り込んでしまいこむだけではなく、コバステッチなり落としミシンなり、どちらにしても揺れたりズレたりしてはならない縫いを一発で決めなければならないのです。

パイピングとピンタックのブラウス

裏側もですが、布ループも挟み込むのも、神経を使う作業です。

そこで私は、安定的に包むものに応じたバイヤステープの幅を折るために、何をしたらいいのだろうかを考えました。

バイヤステープの出来上がりの幅で、パイピングが決まる

パイピングの難しさは、実は裏側に巻き込む縫い代ではありません。

あまり気にしていないかもしれませんが、身頃の縫い代の幅が重要な役割を持っています。

バイヤステープメーカーでバイヤステープを作る場合に縫い代の幅を安定化させるのは至難の業です。

バイヤステープ
バイヤステープ

縫い代が持ち上がってしまいがちで、均一に狙った通りの幅に作るのが精いっぱいです。

縫いつける側の縫い代を、一定の数値で仕上げるのは全く無理です。

ピンタック

ところが、このようにパイピング始末をしたい身頃の縫い代と同じ幅にバイヤステープを作り上げると、作業が一変してくれます。

どこがすごいのかと言うと、バイヤステープの両側を手で持てるだけの幅があるため、目打ちだけではなく手の指でもバイヤステープを押さえることが出来るのが、凄いですね。
押え金の幅よりも右側にバイヤステープが出ているでしょう?

このバイヤステープの幅の余裕が、実に縫いやすくなる理由です。
縫い代が太いために、バイヤステープを安定させて縫うことが可能になるからです。

パイピングで包む側がギャザーになっていても、全く問題ありません。
神経を使う場所が1つ増えただけですので、ギャザーのシワが傾かないようにするだけです。

ピンタック

パイピングテープに使うバイヤステープは、縫い代の中間に適切な隙間が必要

パイピングは包み紙です。
つまり包むものの大きさ、厚みに対して正確に計算された幅やゆとりが入っていなければなりません。

私のバイヤステープの作り方は、身頃の縫い代と同じ幅をバイヤステープにまず与えて、それから包む身頃の厚み分をバイヤステープの素材に加え、折り山までの距離を決めます。

この距離を決めるのは生地そのものから得た情報で、距離を作ります。
折った山までの幅は、生地の質感で全く変わってくるので、数式に当てはめても意味がないからです。

生地を実際に折って、その折ったデーターからはじき出される0.5mm程度にも反応して、幅の計算をすればいいだけです。
10cm程度の長さを数本作りながら、生地の折れるときのゆとり分を計算するだけなので、誰にでもできます。

計算は数式ではなく、出来上がりの寸法だけなので誰にも失敗がなくできます。

パイピングの裏側にもコツを満載

 

パイピングは内側が表になる外側よりも小さくなければなりません。
輪になっているものの内側は外側よりも小さいからで、内径と外径の違いです。

外径と内径に差をつけるためには、内側を小さくする必要があります。
それをしないと、内側がだぶつくためにより難しくなります。

また輪にして縫っていくと、押え金に当たっている方(パイピングの表側)が押され、針板の送り歯に当たっている下側(パイピングの内側)が進んでいくことで、縫いズレが起き捻じれ現象が起きてしまいます。

パイピングとピンタックのブラウス

縫うときにどうしても起きてしまうのが縫いズレなのですが、このように生地の枚数が分厚く重なってくると、より縫いズレが起きてしまうのがミシンであるので抜本的に解決する方法を知らないと、手の持ち方では対処が間に合わないので、失敗してしまいます。

縫う時に縫いズレることを想定して、その為に何をするのかの手段を講じてないとならないというわけです。

パイピングの先端を折らないで、ふんわり甘い雰囲気に仕立てる

私事ですが、職人稼業でガンガンやっているころに、メーカーへの営業をしていましたら、得意先の人が「プレタポルテならパイピングをアイロンで押しつぶさない」というのを聞きました。

青天のへきれきというほど、衝撃的なことだったので、ずっと(どうしたらそんな風に縫えるんだろう?)という疑問が頭から離れませんでした。
私がパイピングと言うと、ちょっと気が重たくなるのはそんな理由があるからでした。

そういうわけで裏側にバイヤステープを縫いつけるためのバイヤステープの作り方で、身頃と同じ幅でバイヤステープの縫い代を操作することが可能になったことで、とても興奮しました。

もしかしたら30年も分からなかったパイピングの先端に折り山を付けない方法が出来るかもしれないという希望を感じたからです。

パイピングとピンタックのブラウス

パイピングの輪になった先端が尖らないのは、実に縫いやすいことでもあるということを知りませんでした。

先端が存在しないので、裏側の位置を自由に設定できるので、自分の縫いたいようにコントロールできる余裕があり、縫いやすくなります。

そのためにもバイヤステープの縫い代と隙間の設定がキモということです。

フリルの三巻を細く縫う方法、そして尖らせるときの方法

この教材には、丸く全円に近いフリルが衿ぐりにつくその縫い方も含まれます。

パイピングとピンタックのブラウス

後ろのワンボタン明きに合わせて、前中心を尖らせたので、裏側も小さく中縫いをしてキッチリ三角形にしました。

細く三巻にする方法は、三巻押えではなく、端ミシンとアイロンで丁寧に仕立てました。
根気だけは必要かもしれませんが、コバステッチが縫えればさほど難しいものではありません。

捻じれないで美しく縫うために必要なものは、安価な例のインベルだけです。

パイピングとピンタックのブラウス

このように必要分だけを尖らせるのは、実に楽しい作業です。

後ろ明きの見返し(イッテコイ)の急カーブも縫い方次第で楽ちん

パイピングとピンタックのブラウス

後ろ中心は中側でイッテコイの始末をしています。

パイピングとピンタックのブラウス

イッテコイ(見返し)の急激なヘアピンカーブも、ちょっとしたコツを知れば全く問題なく縫えて、明き過ぎず6mmの美しいカーブに仕立てることが可能です。

ピンタックは自分の好きな幅で、好きな数だけ縫うことが可能

パイピングとピンタックのブラウス

ピンタックを縫ってみたら、少しずつ歪んでしまう分が次の縫いの山に影響して、それがその次のも影響して…。

どうしても陥りがちな負の連鎖があります。
カネコイサオワールドの時に、3mm間隔で1.5mmのピンタックを多いときは42本、4m縫ったことがありました。

そんなたくさん縫うにはピンタックマシンが必要なのですが、このお袖にあるような何本かのピンタックを縫うのであれば、アイロンと根気だけでいくらでも好きな本数を縫うことが出来ます。

パイピングとピンタック、三巻フリルの教材の値段

この全部の縫い方を教えて、セット価格で24900円になります。
以前にご注文くださった方には、このセットをお届けします(DVDマニュアルは除く)。

ばら売りも可能です。

ご注文ページはこちらです。

パイピングのDVDマニュアル 6000円より先行販売中(もうじき完成)完成時15000円
(ギャザー寄せの方法も含むので、当初より金額上がります)

1~6まで総額19900円が15000円にて販売します (今なら先行予約あり)

~~~~DVDマニュアルの内容紹介~~~~~~~~~~~

ギャザーを寄せた身頃を動かさない箱に仕立て、パイピングにしやすくする方法、ギャザーの縫い方のコツ

ピンタック

バイヤステープの作り方 トリミング(裏側バージョン)&パイピングバージョン

バイヤステープ

布ループとパイピングとの関係(パイピングの先っぽのところを主に)

パイピングとピンタックのブラウス

パイピングの縫いズレを起こさせない縫い方

パイピングとピンタックのブラウス
トリミングの尖らせても縫える方法
バイヤステープ

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三巻仕上げをするために、何をするのか
パイピングとピンタックのブラウス
ピンタックの縫い方
パイピングとピンタックのブラウス
後ろワンボタン明き(イッテコイ)
パイピングとピンタックのブラウス
ボタンの足つき取れない縫い方
パイピングとピンタックのブラウス

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コメント

  1. 福井かおり より:

    すいません
    色々 DVDが、ほしいのですが
    何から買ったらいいか?
    わかりません
    先生の現在発売中のDVDを全部買ったらいくらになりますか?
    洋裁うまくなりたいです。
    お願いします

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