フリルとギャザーの肩ひも
三巻のステッチをかけたフリルの柔らかい折り山が、ふんわりとした甘さをより表現してくれます。
三巻ステッチが上手にかけられたら…
折り山にアイロンをかけない方が上品です。
ふわりと甘い雰囲気が、ギャザーの小さなシワをより可愛らしい風合いにします。
フリルの先端がふわっと丸い優しいお顔をしているでしょう?
甘い雰囲気は、こういう細かいところからも演出できます。
そして細かさで言うなら
こうして拡大しても
・寸分の狂いがないステッチの幅や、
・肩ひもの折り山に柄のズレがない正確さが
パリッとした雰囲気を魅せる手腕なのです。
小さいところをしっかり縫う。
ギャザーのシワはあくまでも均等に、小さくチパチパと折り目正しく
柄が肩ひもとフリルでつながっていることも重要です。
柄と同じ風合いが、作品全体でも連動して同じリズムを刻んでいます。
生地が持つ風合いを作品の線がくずさないことでクオリティーの高い作品になります。
柄合わせの知識を持ち、丁寧に裁断することも大事ですが
裁断がどんなに優れていても、縫いがいびつだっり、アイロンでゆがんだりすると作品はいびつな印象を醸し出してしまいます。
ギャザー寄せミシンは1本~2本を縫い代側にかけます。
肩ひもの縫い代が、この画像では少し少なくて苦労しました。
折り山から1cm確実にとるのが成功のヒケツ。
ギャザー寄せミシンは、黄色の柄の線が終わったギリギリに正確に縫います。
柄と平行に、これでもかというくらいに正確に縫うのは、ギャザー寄せミシンが1枚の生地だけに縫うのですから、できない相談じゃないはず。
キレイにギャザー寄せミシンを縫うと、お得なことがあります。
ギャザーを本縫いする時にも、ギャザー寄せミシンを縫った際を縫えば真っすぐに縫えます。
1枚だけ縫うギャザー寄せミシンで、これ以上ないほど正確にじっくり縫ってあることが
ギャザーを肩ひもに縫いつける時に役に立つわけです。
洋裁が自宅で学べる365回講座で学べること
365回講座では、いま行う作業が前の作業の修正をしないように、前の作業ではきちんと次の作業のサポートになるように考えつくした作業にしましょうとお教えしています。
もしも。
ギャザー寄せミシンだけなんだから、適当でいいし、縫い代から飛び出さなければゆがんでも揺れても構わないのよ~と縫ってあると
ギャザーの本縫いミシンでは、ギャザー寄せのうねった高波の影響をもろに受けゆがみを修正しながらも肩ひもの縫い代からはみ出さないように神経をより使います。
誰かがやったいい加減な仕事をサポートしながら、完璧な仕上がりを目指さなければならないのはしんどいです。
たとえ、それが自分のやった作業のツケだとしても。
それよりは、こんなに丁寧に仕事をしてくれてあると、次の私の仕事が楽で嬉しいわ~と、有難い気持ちで前の仕事した人ってすっごい優しい、立派だわぁ~と自分をほめちぎってあげる気持ちの方が素敵でしょ?
服作りは長い作業なので、修正に次ぐ修正をしているのは実に大変です。
場所ごとの作業を完全に、完璧に行うとお洋服の全体のバランスも優れた雰囲気に仕上げることが出来ます。
そうですね。
苦労して作ったのが表情に出てしまう作品よりも、速やかに、どこにも苦労なんてしてないし、一発で縫ったに決まっているでしょ?
そんなお顔に仕上げたいもの。
そこそこ縫い直しはするのですが、それが完成した時に出さない処理をすることが大事なのです。
ほどいたときに、生地に優しい縫った後の傷を回復させてあげるか、考えたことはありますか?
生地は縫うとキズになるので、ほどくと穴だらけになります。
そのまま次の作業に入ると負った傷がそのまま残ってしまうんです。
365回講座では2つ目のサーキュラースカートのところで針の傷を回復させる方法をお伝えしています。