こんにちは。「ずぼらでパリコレ」洋裁が自宅で学べる365回講座の小川タカコです。
洋裁が自宅で学べる365回講座では、型紙の部分だけとか、衿の部分だけなど、365回講座から抜粋して、商品化を進めています。
洋裁が自宅で学べる365回講座をお試しで内容を確認したい方向けでもありますし、部分的に習いたい方にも、一助になればと考えております。
洋裁は織り糸を意識する事で、上達する
私がサンプル縫製業の職に就いたのは、20歳の時で、既に35年以上も前のことになりました(笑)
職についてからアトリエでの修業時代や、結婚後に独立して、サンプル縫製専門で起業したのは23歳の夏です。
暑い暑いビルの西側だけの細長いマンションで、東京タワーの向こうに日が沈むまで、ガンガンと日差しが入り、息も出来ないほど暑くて、エアコンもなく、毛布のような生地のコートを縫ってました。
サンプルは半年早いので、真夏が分厚いウールの素材を縫う羽目になるからです。
2時間に一回くらい水のシャワーを浴びて、ランニングに短パンで毛布と戦い、一番辛いのは袖をひっくり返すために、袖の中に腕を入れる事でした(笑)
極めてヤバいレベルの熱中症ですよねぇ(笑)
当店が教材として先行販売のお約束をしている、DVDマニュアルの製作が遅れに遅れています。
それは撮影できるスペックがないために、表現できないジレンマがあって、織り糸がもっとはっきり見えるように、ミシン糸との関係を一目でわかってもらえるものにしないと、言葉で伝えられないと感じる部分があります。
撮影して動画編集の時に、自分で自分自身の音声と表現とを何度も見るため、ジレンマに焦れて苦しくてたまらないので、どうしても勧められないでもがいています。
本日は思い切って、一眼レフのレンズを買いに行きました。
やる気にさせるスペックを手に入れて、自分が表現を楽しめるものにしないと、もう出来ないと思ったからです。
100mmのマクロレンズを勧められ、一緒にシャッターを押して、生地の風合いがどの程度撮れるのか試して、買ってきました。
レンズが手に入ったら、自在に撮れるようになるわけではないのですが、今まで伝わらなかった部分が少しでもわかりやすくなったらと願うばかりです。
前置きが長くなりました。
洋裁は、生地の織り糸の動きを拡大イメージしないと、縫うことは出来ないと思い知ったのは、高級婦人服メーカー専門の縫製工場さんで修業をした40歳すぎのことです。
生地をコピー用紙の紙と同じように考えて、縫って切り込みを入れて、失敗しているということを身を絞る思いをしながら、スパルタの体感で教わりました。
縫い直しは時間が無くなるので、認められないのです。
ラインで縫うことは、縫ったものが間違って流れていくと、ベルトコンベアー式に最終的な場面で、初歩の間違いが出たりすると、烈火のごとく叱られ、非難され、徹底的にしごかれて覚えました。
生地にはそれぞれのクセがあり、生地は縦と横の糸で出来ていて、それをミシンの糸で縫う、ただこれだけの事実なのですが。
イメージを持たないで縫うと、とんでもない失敗を含んだ物が出来上がってしまって、阿鼻叫喚の事態に何度、私が原因になったことか。。。
私がそうさせたのは、ミシンで縫うことが下手だったからです。
ミシンで縫えないというのではなく、形のイメージをいい加減に感じているから、具体的ではないんだと身をもって知り、コントロールが出来るようになるまで半年も使い、10か月後に辞めるまで熟練者には敵いませんでした。
単に、スカートのダーツを縫う、その部分がどうしてこんなに難しいんだって、何度も泣きました。
悔しさに歯を食いしばって、頭皮や首、耳に湿疹ができ、ものすごいストレスのなかで覚えたのは、生地のイメージです。
ガーゼのハンカチをカメラ屋さんのお兄ちゃんが撮ってくれたものです。
ミシンの針目の大きいこと!(((o(*゚▽゚*)o)))
ハンカチの耳の部分なので、上の方の織り糸と、ミシンが縫われているところの織り糸では、全然様子が違いますよね。
耳なので、縮んでいるからです。
ボケの具合は、F値のカメラの設定で、全部をはっきり撮ることは可能なので、ボケて見えないところは今は勘弁してください。
ミシンの糸が織り糸に絡んで、縫い合わせていくのが洋裁です。
本当にこんな大きさで見えて縫っているわけないですし、ミシンはそんなに近くまで寄って縫ったら危険なので、出来ないです。
でも、私はこの大きさで生地の織り糸とミシン糸を感じて縫うように意識をしたんです。
イメージがクッキリ具体的であればあるほど、創作はそれを具現化できます。
いまはこんなことしか書けないですが、パイピングの最後の動画が壊れていて、やり直したいのをまず撮影して、台衿付きシャツカラーDVDマニュアルに挑んでいきます。
台衿付きシャツカラーDVDマニュアルは、結果からご説明しようとしているので、最初に縫って結論から解説しますので、ご期待ください。
パイピングのねじれが起きる理由
パイピングのブラウスを解説した1着sewingの教材ですが、じつは衿ぐりがねじれています。
最後の動画が行方不明になっているので、いっそのこと撮り直しをします。
斜めに左から右下に向けて、捻じれたシワになっています。
微妙ですが、これは失敗作品です。
この大きさになるとよりハッキリします。
何が言いたいのか、次の写真をご覧ください。
シワの方のパイピングの山の天辺は、うねうねと動きがあるのに、ねじれがない成功部分は、山の部分も、縫いつける部分も、動きがなく平らですよね。
ふわっとギャザーの上に乗っているだけです。
失敗のほうは、ギャザーの寄れがパイピングにも反映しているかのように、平らになっていません。
この違いを、説明するのが難しいと、縫いの解説はどうしても難儀で、何を撮影しても苛立ちが強くなり、ジレンマで怒り狂ってしまう気持ちを押さえられなかったです。
やっとこの大きさの世界になったので、すごく嬉しいです。
「生地が平らになる」「生地が寛いでいる」など書いてきたのですが、このことを言いたかったのです。
パイピングの生地が平らに、土台のブラウスの上にふんわり優しい表情で乗っかって縫えるようになるコツを表現できます。
パイピングの生地が動いている理由は、パイピングが引っ張られているからです。
縫い目に対し直角方向に正確に縫えると、ねじれが起きません。
ねじらないで縫うために、この大きさでイメージをクッキリと把握して、違いが脳に焼き付いていると、手も動かしやすくなりますし、ちょっと練習したら成果が必ず出せます。
私が100mmレンズでこういう大きさで、買ってきてすぐに撮影できるように、スペックを搭載すれば出来ることが多くなりますよね。
あなたの思考に生地の織り糸の表情が、読み取れるスキルが加わるかどうかで、洋裁の世界観がガラッと変わります。
どうぞ、これからのずぼらでもパリコレの発信をご期待くださいませ。
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