ギャザーで失敗しない、ギャザーが縫いやすくなる徹底研究DVD

ファッションショー DVDマニュアル

ギャザーが嫌い、ギャザーが苦手の方に

ギャザーは可愛いし、縫ってあげたいけどイライラしちゃって…。

ギャザーが偏ったり、裏からはみ出したり…

見せられる縫い方が出来ないからやらない。

こんな声をお見掛けするときがあります。
そんな私も、ギャザーにことさら興味があったわけではありません。

 

サンプル縫製はギャザーも上手になってないと売り込みに行けない

サンプル屋をしていた30代のころ、メーカーに電話でアポイントメントを取り、飛び込み営業をして取引先を増やしていました。

「私がサンプルを縫うと、御社にとってこのようなメリットがあるので、私と取引してもらえませんか?」

こう営業して先方の担当の方にお願いして、

「じゃ、まず1着縫ってみてよ?」と言わせなきゃなりません。

そして縫ったものを即日納品後、再度営業に行き、

「私の縫ったのは如何でしたか?そしてアフターとしてこのようにレポートも無償でまとめてご提供しています」
追加営業もする。

サンプル屋の女性は、営業をしない方が多かったので、顔出しをすることで好印象を持ってもらうことに努めていました。

好印象のためにも、腕が良くなければ話にならないため、必死で腕を上げるしかないわけです。

会議

営業に行くと気力の消耗が激しくて、駅まで戻れずへたばりそうになったことを思い出します。
スキルの話を、実際に見せないで想定で納得してもらうために、全エネルギーを費やしていました。

サンプルとは何に使われるのか?

サンプル縫製とは、展示会や、パリコレ、東京コレクションなどに使われるものです。

主にバイヤーや関係者に新シーズンのデザインを発表し、やってくる季節の前に前倒しで契約数を確保するために行われるものが展示会です。

バイヤーは男性も女性もいて、注文を書き込むボードを持ち、メーカー側の担当者とお招きしたバイヤーが近くに置いてあるテーブル席で声を落として親密そうに話し込んでいたり、

モデルさんを呼んで、展示会場でもランウェイを魅せてくれたり。

それは、最先端の覇気にあふれた、大手のメーカーこそのなせる力技です。

ショールーム

サンプル屋がきれいに縫ってなければ、これ、「工場で縫う時にトラブルが起き要るんじゃないの?」

と不安を抱かせ、注文数は減るかもしれません。少なくともきれいに縫ってないのに注文がバカ売れということは望めないわけで、必死でサンプルは縫うわけですが。

 

サンプル屋は季節労働者だったから、ギャザーなどにも上手になる必要があった

ここまで読んでいただいて、疑問に感じてくださったら嬉しいです^^

展示会とかパリコレとか、年に2回じゃね?

そうです。年に2回の為に死に物狂いで仕事をしますが、時間は限られてます。

しかも、何か月も前から用意なんて情報が漏れてしまいますから、一極集中で1か月前くらいにドドドドドーーーー!と怒涛がやってきます。

そういうわけで、得意分野、お得意のメーカーさまだけに的を絞っていては、全く生活にならないわけです。
一極集中を乗り切るにも、ラーメンを食べたり(w)、温存した体力と気力を尽き果てるまで使い切る能力が必要です。

 

ですので、デザインの分野も幅広く、嫌いなものでも慣れてモノにして自分の守備範囲を広くする。

私に課せられたものは、

  1. とにかく何でも縫えるようになること
  2. 季節を問わず、縫いの仕事を出すメーカーとも取引をお願いする
  3. マンションメーカーもすき間を埋めるのに、助かるし自分の守備してない分野へ、技術を伸ばせる機会

などなど。

 

1年を平らに仕事が取れるようになることのために、出来ることはすべてやる訳です。

ギャザー

ギャザーの海に飛び込み営業先のショールームで、溺れそうになった

あるとき、電話でアポイントを取って、営業に出かけてみると、そこにあったのはギャザーのさざ波が嵐のように重なって、うねりになってこちらに襲ってくるような、カネコイサオワールドのショールームでした。

カネコイサオさんは学生の時に、画家になるか、服のデザイナーとして生きるか、厳しい選択をされたと聞きます。

美しい柄の色調が大好きです。
しかし。。。

 

ショールームを爆破しそうな勢いで埋め尽くされたギャザーの大群は、本当にすさまじかったです。

この量が全部、ギャザーだらけのワンピでリボンに埋め尽くされていたんです。

顔が…。
ドン引きするどころでなく、魂ごとギャザーにのまれそうになって、顔が頭が、防衛しようとして無意識に後退してしまうんですなぁ(笑)

自分でも、(これじゃやる気が!)と、後頭部に手を回して顔を下がらせないようにするので手一杯でした。
リボンとギャザーの海に、飛び込んでみようと思ったのは柄の繊細な美しさに惚れていたからです。

 

ギャザーはそもそも得意でした。
が、カネコイサオワールドを縫おうとして、今までの経験値では全く太刀打ちできないのを知りました。

ギャザー寄せの押え金を買ってみたり、ギャザーのアタッチメントみたいなのを買ったり。
最終的には作動ミシンという、ギャザー寄せミシンも高額でしたが買ってみたり。

 

でも、最後にたどり着いた答えは、

ギャザーは手で寄せるのが一番確実で、何より美しく、間違ってもほどきが少ない。

量産で100単位の着分を縫うのならともかく、サンプルの3着など、全身がギャザーだらけであっても、袖の先までギャザーだったとしても、3着は3着なんだなぁと、諦めがついたんです。

子供服

 

 

ギャザー寄せミシンを手で縫うために必要なもの

だったら、ギャザーが一番効率よく縫うために、何をしたら結果になるんだ?

押え金の限界も知り、アタッチメントの微調整に振り回されて生地を損傷させ、作動ミシンの融通の利かなさに苛立って。

ギャザーは自分の手が作り出すことの方が、ずっとギャザーのコントロールをしやすく、ギャザーの地道さもまわりまわって、自分だけの力でやった方が早いし、確かなギャザーになるということです。

 

あるとき、下請けのサンプル屋さんに職出しをしていた時期があります。
個人営業の主婦の方に、6分4分の分け前で仕事をお願いします。

「ギャザーは得意ですか?」と質問したら「ノープロブレム!」とのこと。

心配はしていたのですが、1着サンプルをお願いしたことがあります。

出来上がりは、酷い仕上がりでした。

ギャザーの場所は全て私がほどいて、全部縫い直しをしなければなりませんでした。
サンプル屋の職出しの危険は、こういうところにあります。

 

仕事が集中するのに、仕事が未消化になってしまわないようにするための、横のつながりが薄いのです。

 

それでも直しがあるかもしれないのは覚悟の上だったし、そもそもが自分で縫うつもりだったので、それはそれとして。

ほどいて不思議なのは、ギャザー寄せミシンまではちゃんとかけてあるのに、なんでこんなにグッチャグチャになってしまうの??

ギャザーの縫い方を知っていても、ギャザーを縫いつける方法が分からないらしい

下職の人が縫ったギャザーをほどいていて、すごくショックを受けました。

  1. こんなにちゃんとギャザー寄せのミシンも縫って、手で寄せて、どーーして大きなシワになってしまうんだ?
  2. ギャザーからどんだけ離れた場所を本縫いしているんだろ?

人の失敗したのから得る学びも大きなものがあります。

 

ほどきながら、その製作過程を逆算して、じっくり検分しました。
私はそれ以来、ギャザーの縫い方そのものを変えたくらい、彼女の失敗から学びました。

そんなことがあったので、カネコイサオワールドも縫えるつもりでいました。

が、やっぱりあれだけの多いギャザーとピンタックの巣窟には魔物がいて、すごく大変な事にもなったのですが…

その話はまた別にするとして

 

ギャザーは、方程式で順序良く縫う

ギャザーは素材別にする必要がないくらい、決まった縫い方があります。
これは素材がどんな厚みかで、針目を多少かけるだけでOKです。

常に一定の決まった縫い方を己に課していくことで、単純に体が縫い方を覚えます。

ギャザー

ギャザーのDVDマニュアルは経験と知識を詰め込みました

今回のギャザーのDVDマニュアル

ギャザーで失敗しないための縫い方、徹底追及」には、

  1. あの時のグチャグチャになったギャザーのブラウスをほどいて得たこと。
  2. カネコイサオワールドのギャザーの大群のサンプル縫製6年の経験
  3. サンプル屋30年の経験則

この集大成を盛り込んでDVDマニュアルで販売しました。

ギャザーDVDマニュアルの内容とは?

▼ギャザーの基本編:49分

ギャザーについての基本をまずご理解いただくために、基本を49分の動画にまとめました。

ギャザー寄せミシンは、真っすぐかけることでギャザーが美しく縫えます。
針目の大きなギャザーが、どうしてやり難いのか。

2本のギャザー寄せミシンをかけると、どうしてやりやすいのかなど、ギャザーについての基本的な知識を解説しました。

真っすぐ縫うために、どのようにしたらいいのかも解説してあります。

▼紺のワンピ ギャザー~コバステッチまで:55分

基本編の後にこちらをご覧ください。

教材用に、生地と糸色を変えて、見やすくした状態でワンピースの製作過程を編集したものです。

ギャザーつけのところからスタートし、コバステッチまでギャザーについて収録してあります。

▼黒のワンピ ギャザーについて:44分

紺のワンピと同じ製作過程ですが、視点の位置、考え方などをもっと詳しく、カメラアングルも迫ったもので解説しました。

ギャザーも迫った位置で収録してあるので、ここまで見ていただければ十分にギャザーをご理解いただけると思います。

▼ギャザーの前後:22分

①紺のワンピギャザーを縫いつける側の生地の処理:11分

ギャザーは平らなものに縫いつけるのではなく、ダーツなどウエストを絞った上にギャザーを寄せた方がキュッと可愛らしい仕上がりになります。

ダーツの縫い方は、別の教材で解説しますが、今回はアイロン処理の方法をプレゼントしました。

縫い代やダーツのアイロンでクオリティーが大きく変わります。
美しいギャザーを損なわない土台になる生地側のアイロン処理も覚えてください。

②黒のワンピのコバステッチ:11分

黒のワンピの続きに入れるべきでしたが、収録に入りきらなかったので、こちらに入っています。

紺のワンピでもコバステッチについて解説しましたが、それの復習です。

▼色々なギャザーの応用:44分

こちらはプレゼントになります。
ギャザーの寄せ方だけではなく、ギャザーを指定の大きさに縫い留める方法です。

パイピングの土台の作り方を、袖と衿ぐりの両方で、ざっくりまとめたものです。

基本編とワンピの紺と黒の両方をご理解の上、ご覧いただければ、より充実したギャザーの楽しさをご実感いただけると信じています。

パイピングについては、別の教材で詳しく解説しますので、こちらはギャザーを寄せて、寸法通りに縫い留め、動かないしっかりした土台にするところまでの解説になります。

▼講座からの抜粋(4日分):36分

ギャザー袖をカフスに縫いつける部分の4日分を講座から抜粋し収録しました。


講座ではテキストも付けておりますが、上記の5枚分の動画解説があれば、ご理解いただくのに不自由はしないだろうと思われますので、テキストはお付けいたしません。

受講してくださっている方には、二重のお届けになりますが、YouTubeではなくDVDに焼いたことと、比較検討するのにお探しになるよりは、ご一緒に焼いた方が便利かなと考えました。

講座では201回と202回、206207回になります。

カフスの中縫いに関しては、ギャザーの教材とは異なるため、収録から外してあります。

ご了承くださいませ。

以上、ギャザーに関して私が解説出来る全てを収録したものとなります。

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