ケンボロは当然ですが、長袖のシャツにしか存在圧しません。
カフスが付くスタンダードなデザインのシャツの袖の明きにケンボロがあります。
洋裁が自宅で学べる365回講座 ずぼらでもパリコレ 小川です。
今回はケンボロDVDマニュアルの内容について、まとめました。
ヒントもたくさん書きますので、DVDマニュアルのヒミツを盗んでいっていただけたら幸いです。
ケンボロを縫う機会は、サンプル縫製を職業としていても、それほど多い回数で遭遇するわけではありません。
シャツを専門とする縫製工場であればともかく、婦人服の様々なデザインを縫う私にとって、長い期間ケンボロは非常にデンジャラスな試練でした。
ケンボロを尖らせてアイロンする方法
ケンボロをシュッとした雰囲気に作るために、最初に必要なことは、正確に尖らせるアイロンが出来るかどうかになります。
ケンボロの幅は通常2cmです。
中央に角の天辺がきて、左右の角が同じ高さで尖った角に作れると、ケンボロの仕上がりのグレードが上がるのは言うまでもありません。
この角に尖らせる方法は、中に芯を入れて折るのでは、なかなか整えにくいので、おススメしません。
目で見てハッキリわかる案内をしてあげることで、幅の細いものでも、自分が思うようにアイロンをかけることが可能になります。
ミシンに趣味があるあなたの身近にあるもので、アイロンの助手をしてくれるものがあります。
それは糸です。
糸をどうやって使うのかは、有料部分となりますので、ここでは書けないですが、糸にどのようにアイロンの案内をさせる方法があるかを、ぜひ考えてみてくださいね^^
ヒントその2は、縫いません。
あなたの想像をたくましくさせて、あなたのミシンlifeを大きく発展してもらえたら嬉しいです。
ケンボロの幅を正確に作る方法
ケンボロの失敗の多くは、裏側の折り山が太すぎることが原因になることが多いです。
この失敗も裏側の幅が失敗の原因です。
ケンボロの上前も下前も、裏側の折り山が太いため、袖側の切り込みを入れた幅に、ケンボロが裏側分大きくなったのが入りきらなくなっています。
この様な失敗を起こさないために、表ケンボロと裏ケンボロの幅が、同じか、または少しだけ裏側を太くする程度にします。
ステッチから外れないための余分を裏側につけ、ミシンのステッチが少しブレてもいい様にするセオリーだと、上の画像のように失敗がおきます。
ステッチのミシンでのねじれを防いで、表側からかけるコバステッチで、裏側を確実に押さえる縫い方をしなければなりません。
下の画像のように、ケンボロの表裏の幅を同じ幅か、ほんの少しだけ太くして、ステッチでもねじれ現象をコントロールして縫わないとならないということです。
ケンボロの下前を細くする
ケンボロの下前側が表側の上前の中に完全に入るように、上前ケンボロよりも下前側を細くします。
同じ幅で作るとはみ出してしまうので、下前側が細い方が良いのです。
上の画像のように下前側が細くなるすぎると、ステッチの場所と少しズレが出来て、裏側から見るとズレているような雰囲気にもなりかねない部分はあります。
ケンボロの失敗率が高い理由
- ケンボロの上と下が正確に縫いつけられている必要があり、
- 袖の切り込みでは、ぴったり正確な場所にハサミを入れ、
- ステッチで折り込んだ袖の生地を上から踏んづける
こういった複合的に神経を使って縫う必要があります。
このどこかで間違ってしまうと、ケンボロの失敗だけで1着丸ごと作れないことにもなりかねないため、危険度の高いデザインです。
ケンボロの失敗では、切り込みを入れてから気が付くことが多いです。
画像のように、上前のケンボロと、下前のケンボロがくっつきすぎて、切り込みで作った幅がケンボロよりも小さくて、ケンボロが入りきらない場合と
逆にケンボロよりも袖の切り込みで作る幅が、大きすぎる場合があります。
ケンボロより切り込みが大きすぎてしまわないように、印よりも小さめに縫いつけることで、大きすぎてしまう失敗は防げます。
ケンボロのリカバリーが重要
袖に切り込みを入れるケンボロでは、失敗からのリカバリーが出来ないと、袖を裁ち直し(袖を裁断からやり直すこと)をしなければならなくなります。
そこで、ケンボロのリスクを少なくし、危険度を下げるために、工程ごとにリスクを分散することが重要です。
複合的な要素を、すべて成功させるのではなく、工程ごとのリスクをクリアしていくことで、最終的な仕上がりまで安全運行する方法論です。
洋裁の難しい縫いの場所は、特にリスクを分散させ、あれもこれもに神経をばらまかないようにして、着実に小さくクリアしていくことで、初心者の方でも難度の高いデザインを縫い上げることが可能になります。
私は何度も失敗して経験から、ケンボロで失敗しても、仕上がりに影響させない方式を自分の中で生み出しました。
上の画像の失敗した部分をリカバリーしたものが下の画像の、ブルーで縫ってある部分です。
正確に前の工程で縫った上に重ねて縫うことと、切り込みを入れた袖にケンボロを修正して縫いつけることは、とても難しいように思われるかもしれないですが、方法さえ理解して冷静に行うとそれほど不可能ではなく、ちょっとした練習で得意になれます。
あなたが動画を見ただけで、いきなりできるようにはならないかもしれないですが、練習の方法を理解してそのための特訓をすると、いつしかサービスエースが打てるようになるのと同じです。
練習方法が分からないままで、やみくもにサービスエースの打ち方を書いたイラストを参考にして真似しても、実際の動きが分からないですから、壁は高いままですし、変なクセがついてしまう危険すらありますよね。
絶対に失敗しないケンボロDVDマニュアルでは、あなたのミシンの技術が劇的に変化する内容をお伝えしています。
ケンボロは生地の上にフワッと乗るように縫う
ケンボロのような、パーツが本体の上に乗る形を美しく見せるためには、生地の上にパーツがフワッと乗ったように縫う必要があります。
袖の生地の上に、カマボコの板を乗せたように、折り山の下に縫いつけるミシンの縫い目が来るようにします。
イラストにすると上記のように、ケンボロの折り山よりも少し離した縫い代側の場所を、ミシンで縫います。
折り山をめくるとミシンが見えるくらいに、ミシンの縫い目が縁の下になっていないと、被り分が足りなくなります。
ケンボロの折り山にミシンの縫いが近すぎると、生地が折れるゆとりがないため、乗せる生地が持ち上がった状態になったり、土台の生地が平らにならなくなったりします。
このような「ゆとり」を被り分量といいます。
生地が覆いかぶさるために必要な分量のことです。
被り分が必要な部分はとても多く、ベルトや台衿、カフス、ポケットなど、土台の上に乗る全ての場所で、上になるほうの生地に被り分量を入れる必要があります。
土台の上に重なるものがあり、そのまた上に重なる場合、一枚ごとに被り分を入れていきます。
重なるごとに被り分量が増えていくのだと、覚えてください。
ケンボロが難しい理由
ケンボロは尖った三角の形にアイロンで整え、それを縫いつけます。
ケンボロを形にするアイロンで角が尖っていないと、手作り感が出てしまいます。
尖らせるだけでなく、左右の高さも均等にする必要があって、アイロンのテクニックがそのまま形になるのがケンボロです。
小物を作る場合もそうですが、幅の小さいもの、面積の小さいものほど、角度の曖昧さが顕著に出ます。
上と下のケンボロの幅を正確に合わせることの他にも、袖は左右がありますから、反対側の縫いも同じように縫う必要があります。
反対側を縫うということは、ミシンで縫う時に逆向きになるので、縫う手順も上から縫ったものを逆側では下から縫います。
正反対の向きから同じ雰囲気に縫うのは、けっこう難しいので、失敗してしまう率が高くなります。
右側は出来たのに、左側で失敗した!などの失敗に陥ってしまいやすいのです。
ケンボロの切り込みがズレたり、三角にならなかったり、ケンボロの裏側は、危険がいっぱいです。
ケンボロの縫い止まりにまち針を打って、縫う箇所を精密に同じ場所
ケンボロの縫い止まりに、正確に中縫いをすると、より効果的です。
袖の切り込みがどんなに正確にしても、縫い止まり以上を中縫いしてあると、それに引っ張られてケンボロの上部がフワッと乗るゆとりがなくなり、ゆがみやヨレの原因になるからです。
縫い止まりに正確に縫うために、まち針で印をし、ミシンの針をまち針の箇所におろしてから、まち針を抜いて押え金を下ろすようにして、縫い止まりの位置をキープします。
ケンボロが分かったら、洋裁の基礎はOK!
ケンボロが覚えられたら、洋裁の基礎はほぼ理解出来ていると言えるでしょう。
ケンボロは洋裁の基礎の集大成のようなものだからです。
ここに書いてあるケンボロの説明が、全く理解できないとしたら、いまのあなたは洋裁の基礎の部分が足りてないかもしれません。
洋裁は理論が理解出来て初めて立体的な形に出来ていくので、数を縫って慣れたらわかるようになるものではありません。
慣れで理解するために、膨大な生地と時間を使って、私たちのような職人は腕を磨きます。
しかし、無駄なエネルギーを費やすのはもったいないですよね。
論理だてて考え、工程を見直す習慣が身につけば、何もお手本のとおりにやらなくても、自分に合った方法を考え出すことが出来ます。
守破離といいますね。
まず最初は、お手本を知り、その通りにやって自分のものにするのが「守」です。
そして身についた技術を自分なりに破って、様々な取り組みをやってみるのが「破」です。
最後に自分の方法が完全に構築できて、教えから自分の方式に離れていくのが「離」になります。
習い事は昔からそうであるように、最初はお手本になる理論を習ったほうが断然早く身に付けることが出来ます。
上の方にも書きましたが、「サービスエースを決めるポイントだけ、知りたい」という人は、上達する確率はどのくらいでしょう?
打つボールの位置、打撃する角度、腕のパワーなど、一言では言い表せないほど複合的な様子があって、裏側にはたゆまない努力があって、試合でサービスエースで得点になりますよね。
良いコーチとの出会いも重要です。
洋裁の基礎を知って、理論から取り組むのは遠回りのように見えても、具体的で現実に進めていけます。
理論を抜いてノウハウだけを求めていると、生地が違ったり、条件がちょっと違うだけで、あっという間に迷子になり、その度に誰かの何かを探す旅をしなければなりません。
あなたご自身で活路を見出していくことが出来ないと、洋裁は難しいままです。
あなたは何を選びますか?^^
絶対に失敗しないケンボロDVDマニュアルは、パーツを本体に縫いつけることを徹底的に掘り下げた教材です。
洋裁が自宅で学べる365回講座は、洋裁の基礎をお伝えし、箱ポケット付きジャケットを完成させるまでお伝えするバイブルのような教材です。
どちらも、独学でイラストを見てモヤモヤ悩まれているあなたが、飛躍的にミシンは上達する内容です。
ご検討くださいませ。
【ケンボロで絶対失敗しなくなる方法】有料DVDマニュアルからの抜粋
【ケンボロで絶対失敗しなくなる方法】有料DVDマニュアルから、皆様に抜粋したところをプレゼントしますね。
ケンボロのアイロン部分ですが、この動画の裏側の折り方で作ると、上記にも出した裏側があふれて入らなくなる失敗が起きやすいです。
有料のDVDマニュアルでは、ケンボロを同じは場にするために全く違う折り方で、お伝えしています。
そこのところだけ、ご了承ください。
同じ折り方で作っている方は、違う折り方を模索してみると世界が拓けるかもしれません。
ではお召し上がりくださいませ♪
消化不良の時は、ご購入をお検討くださいね^^
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