皆さん、こんにちは。
ずぼらでもパリコレ 小川タカコです。
今回は、以前からご要望の大きかった折り伏せ縫いについてです。
折り伏せ縫いの縫い代の設定と縫い方
袖ぐりは、えぐれたカーブの身頃と、膨らんだ袖と、逆のカーブを縫い合わせる難しいところです。
折り伏せ縫いにするには
巻き込まれる側を1.5㎝で、巻かれる側を1.0㎝で縫い合わせ
縫ってから短い方を6mmに切り落とします。
5mmを正確に差をつけて縫うのは難しいので
- ステッチ定規を1.0㎝にして身頃の縫い代を合わせ
- 袖の1.5㎝は針板の刻みの線に合わせます。
まち針は使わない
逆カーブなどの時は特に、まち針で留めないで縫います。
まち針で先の部分を留めてあると、カーブが異なる場合は、生地同士がなじまないので逆に縫うのに邪魔になるからです。
左手で上になる方の生地を持って、しょっちゅう下の生地の状態を確認して、カーブが伸びてないか確かめながら縫うと、寸法通りに縫えます。
コツは押え金の2㎝先くらいの短い距離で、上下の生地をなじませます。
針は2~3回くらいで、下の生地の角度に合わせて少しずつ回転させ、上の生地はそれになじませていくだけです。
袖山の丸いところも、手つきもやることも同じです。
カーブに惑わされず、上下を同じ長さ、距離で縫い合わせることだけ考えています。
縫い代を整理する
袖ぐりは目立つ場所であり、キレイに縫われていると清潔感にもなるイメージとして大事なところです。
縫い代が多すぎたりしないように、縫って出る微妙な余分を物差しで測りながら切り落とします。
巻かれる側(身頃)の縫い代を6mmに切り落とす。
最初から6mmで縫うと正確に縫製することができないため、1.0㎝の縫い代で縫ってから、6mmに落とします。
身頃側に片倒しでアイロン
縫い代を折る前に、身頃側にアイロンをして片倒しにします。
特に肩の所は丸い山の形がヨークの厚みで平らになりやすいので
ちゃんとカーブの形になるように馬や、まんじゅうなど曲線がいかせるアイロン台を使って、丁寧に片倒ししてあげます。
袖ぐりの折り伏せ縫いでは、ヨークの下から袖ぐりまでがねじれやすいポイントです。
この部分を滑らかな出来上がりにするためのコツがありますが、有料なのでそこはご勘弁ください^^
袖山にイセミシン&縫い代を巻き込む
袖山に4ミリくらいのイセミシンをかけて、適切な分量をイセて、縫い代をなじませます。
イセミシンの処理をサボると、袖ぐりは見事なねじれ現象が起きてきます。
物差しで測りながら、できるだけ正確に縫い代を巻き込みます。
この正確さが結果になるので、慎重に丁寧に。
そしてここでも、ナイショのコツがあります。
これを知らないと。どんなに正確にやっても結果はねじれがでます。
折り伏せ縫いのステッチは表からかける
折り伏せ縫いのステッチは、裏側からかけることが多いですが
袖ぐりの折り伏せ縫いに関しては。断固、表側からステッチをかけます。
カーブの部分で表側の生地がよれてねじれが起きやすいのを防ぐためです。
両手で上になる身頃の生地が前に押し出されないように、抵抗しながら縫います。
左手は特に、左上方向に生地を押し上げるようにしながら縫っていきます。
ねじれない折り伏せ縫い 完成
市販品のお洋服でも、こんなにシワがなく縫えているシャツは少ないのではないでしょうか。
アイロンをかけてこの程度になっても、それは一時的なもの。
洗濯をすると、あら~~不思議。
元の通りか、それ以上にシワが出てしまうことってあります。
ところが。
ミシンで縫っただけで何もしてなくてこの状態になるほど、平らに縫えていると洗濯をしてもねじれのシワは出てきません。
ねじられて縫われていないものは、ねじれのシワが出ないということです。
裏側の縫い代もこの通り。
裏からコバステッチをかけたみたいでしょ~~^^
プロ級の腕を見せるのは、結局は丁寧な作業が大事ということです。
この流れは、動画に撮影してあります。
後日、有料の教材で販売しますが、勉強会でお伝えもします。
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